この地球(ほし)にすんでいる僕の仲間たちへ―12歳の僕が知っている自閉の世界
東田 直樹   (著),    東田 美紀 (著)

登録情報

単行本: 129ページ
出版社: エスコアール (2005/9/27)
言語: 日本語
ISBN-10: 4900851329
ISBN-13: 978-4900851320
発売日： 2005/9/27
商品パッケージの寸法:  21.2 x 16.2 x 1.4 cm

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

東田/直樹
 千葉県君津市在住。1992年8月12日生。1998年、児童相談所にて「自閉傾向」と診断を受ける。
2000年「川で知った大切なこと」資源やエネルギーを大切にする物語・ポスター・作文コンクール小学生の部優秀賞、
「お母さんといっしょに」母をたたえる作文千葉県知事賞、
「いなかのいいところ」私が憧れる田舎暮らし審査員特別賞。
2001年「見つめても瞳の奥は僕の顔。いつもそうなのお母さん。」はこだて冬フェスティバル・バレンタインのメッセージ入選、
「しぜんの中でくらしたい」21世紀みらい体験博「未来のゆめ」小学生低学年の部大賞、
「ぼくたちの青い星」「宇宙の日」作文絵画コンテスト作文の部・小学生部門千葉市立郷土博物館最優秀賞、
「お母さんおかえりなさい」おかえり大賞入選。
2002年「宇宙へ」おはなしエンジェル・子ども創作コンクール優秀賞、
「ぼくのこと」第38回全国児童才能開発コンテスト作文部門佳作賞。
2004年「白い小鳥」第4回グリム童話賞中学生以下の部大賞、
「僕の場所」「家族のきずな」エッセイ入選、
「さとるのあさがお」第22回ほのぼの童話館ユニーク賞、
「海とへび君」ざぶん賞2004ざぶん文化賞、
「夏の終わりに」おはなしエンジェル子ども創作コンクール小学生高学年・中学生の部最優秀賞。
2005年「この世で一番美しい音」第5回グリム童話賞中学生以下の部大賞

（Amazonより

つい最近まで
「わがままに育ててきただけでしょう？」
といわれ続けて誤解されてきた自閉症という病気
少しずつではありますが認知されてきて
誤解も溶けてきたことにうれしく思います。
こだわり行動が強くて、一見でたらめに見えても自分のルールがある。
大きな声で叫んだり、急に走り出したり。
コミュニケーションもとれなかったり。
家族はぐったり疲れ果ててしまうこともしばしば…
そんな自閉症のひとであっても、話を書いたり詩を書く人がいる。
まれにそれはニュースにもなります。
著者もそうでした。
この病気は自分の考えを表現するのが苦手な人が多いといわれています。
作品そのものよりも、著者本人がどういった人なのか。
そんな気持ちから読んでみました。

彼らは自分しかいない。
私たちは時々自分と対峙しますが、それは彼らは日常的なこと。
一般的に「問題行動」とされることは（上記に書いたような行動）
彼らは驚いたり、うれしかったり故のことで
思わずしてしまったり。
どうしてみんなと同じようにできないんだろうと、
自分の中のじぶんと悲しく思ってる。
コミュニケーションが、どう思ってるか上手に伝えられなくても
心の中では私とおなじように
喜んで、かなしく思ったり、もどかしくて落ち込んだり
ひとりの人間なのです。
かなしいことに私たちはそれを時々忘れてしまいます。
出来ないことは助けてもらおう。
これはふつうのことです。
誰だって家族や友達に助けてもらって、助けて生活をしてます。
介護とか障がいなんか関係なくみんなそうやって暮らしてます。
表現できなかったり、伝わりにくい表現かもしれないけれど
みんな、自分と同じなんだ。
その心が大切なんだと教えてもらった気がしました。