うれしい悲鳴をあげてくれ
いしわたり 淳治   (著)

登録情報

単行本: 323ページ
出版社: ロッキングオン (2007/11)
ISBN-10: 486052070X
ISBN-13: 978-4860520700
発売日： 2007/11
商品パッケージの寸法:  18.6 x 12.8 x 2.2 cm

内容紹介

本書は、現在プロデューサー/作詞家として活躍する、いしわたり淳治が、
人気バンド、スーパーカーのメンバーとして活動中の2004年よりロッキング・オン・ジャパンで連載開始、
バンド解散後の今(2007年11月現在)でも人気連載として継続中の
「Opportunity & Spirit」(通称オポスピ)を単行本化したものです。
1997年にデビュー、日本のロックの流れを変えたバンド=スーパーカーのすべての作詞を手がけてきたギタリストで、
2005年のバンド解散以降は、Jポップからロック、テクノに至るまで広く作品を提供する希有な作詞家として、
そしてチャットモンチーや9mm Parabellum Bulletを手がけるロックバンド・プロデューサーとして、活躍中のいしわたり淳治。
音楽シーン随一の研ぎ澄まされた言語感覚と知性で、高い評価と人気を集めている彼が、
満を持してリリースする初の著作が、この『うれしい悲鳴をあげてくれ』です。

今、他に類を見ない、どこから読んでもどれだけ読んでも楽しめる、ショートショート小説&エッセイ集というスタイル。
過去ジャパン誌に掲載しきた43本に加筆、
さらに未発表の書下ろしも多数収録。オチあり、笑いあり、恐怖あり、そして真実あり----
活字の持つ、エンタテインメントとしての新たな可能性が、この1冊には詰まっています。

（Amazonより

その当時（といっても今年の話です）
私が積んでたり図書館から借りていた本はどれもこれもハードカバーだったり
ものすごくぶ厚かったり
揚げ句に購入したkindleがどうも調子悪くてバッテリーすぐ落ちたり
かといって出先でスマホで読むのはいやで
とにかく出先で軽く読めそうな短編集がほしかったのです。
いつもは書店で購入決めてたものだけさくっと、なのですが
この時ばかりはじっくり考えて、あっちうろうろしまくって
「これだー！」とほくほくしてレジに向かったのを覚えています。
その一週間後、定期購読本を受け取りに言った際
帯だけ変わって山積みになってた悔しさよ・・・！
「絶対この子はトップアイドルになる！」と思ってた子が
気づいたらオリコンランキングに入ってたみたいな？
いや、うれしいよ？山積みされる前に買ったし、
でも納得いかねえよ！ふんすふんす！！
と憤慨し、読み始めたのは一か月後のこと。

何と言いますか。
ミュージシャンというものはある程度くちで威勢のいいことをいうものだと思います。
そのくせナイーブ。
おんなのことはちょっと違った意味で、繊細で傷つきやすいくせに
ものすごく攻撃的な一面もある。
それがミュージシャン。バンドマン。
そんな著者であります。
当然ながらそれは文面にもぎゅうっと凝縮されてます。
人は多面性のある生き物で
この本はその著者のナイーブで繊細で攻撃的ででも優しい
そんな人柄が文章になってます。
だって最初のほう短編集が星新一っぽいんだもん。
後半はエッセイだったり。
個人的には実家でしゃぶしゃぶの話。
ぐっときた。
こんなこと自分におきるかな、おきねえなと思いますが
まるっとおなじじゃなくても、こういうことは誰しも経験するからこその
この「ぐっときた」
あとは、真面目なプレゼント。
個人的なことなんですけども、先日試験をうけまして
その際家人も一緒にうけまして、後ろの席にいたのです。
「それでははじめてください」
試験官が言った瞬間、それまで絶対出るだろうなとヤマはって、
でも覚えきれなかった部分を脳内リプレイしてたのに、
なぜか問題読みながらこの話思い出してました。
よりによってこのタイミングかよー！
最初の５分にやにやしてたのは私のせいじゃないですこの本のせいです。
そんなわけで。
これを書いていた当時、著者もいろいろ紆余曲折あったようですが
（あとがきに書いてあります）
なんといってもこのタイトルがよろしい。
うれしい悲鳴をあげてくれ
最近あげてないわー。この本みつけた時あげたけどさ。
当時何とも思ってなかったけど、今思うとやられたって感じもしたりしなかったり。