2014/05/07 (Wed) 10:17
再生医療の光と闇
坂上 博
坂上 博
- 単行本: 272ページ
- 出版社: 講談社 (2013/5/10)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4062181541
- ISBN-13: 978-4062181549
- 発売日: 2013/5/10
- 商品パッケージの寸法: 20 x 13 x 3 cm
内容紹介
山中伸弥教授が開発したiPS細胞(人工多能性幹細胞)のノーベル賞受賞によって、
ますます脚光を浴びる「再生医療」。
それは、幹細胞を使うことで失われた細胞を修復・再生し、
これまで治療困難だった病気やけがにも効果が期待できる「夢の治療法」とされている。
現在はまだヒトに対する治療効果は確認されていないにもかかわらず、
実は水面下では、すでに「未承認の再生医療」は急速に医療現場に「増殖」しつつある。
そのなかには、あやしげなベンチャー企業やコーディネーターらによる「闇ルート」の再生医療もあり、
難病に苦しみ最後の頼みとする人々が多数押し寄せている。
しかし、それらの事例がふえるほど、悲劇も起こるようになっている。
相次ぐ死亡事故、まったく効果が見られないのに繰り返される高額の幹細胞投与手術・・・
そこには、一筋の光明を切実に求める人たちを蚕食しようとする魑魅魍魎たちの姿が透けて見える。
見切り発車した再生医療が暴走する危険を、
謎のベンチャー企業の本社や、死亡事例の遺族をたずねる韓国現地取材も敢行してあぶりだす。
一方で、再生医療の安全性が証明されるのを待っていられない難病患者がいる。
ALS、白血病、脊髄損傷など、ほかに治療の手立てがない人たちにとっては、
再生医療は「ダメでもしかたがない」と覚悟のうえですがりつく、最後の希望なのだ。
さらに、再生医療はビジネスとしての利用価値も大いに高まっている。
その典型例が、出産時の「臍帯血」を保存して、
子どもへの再生医療に役立てようとする「臍帯血バンク」である。
すでに難病治療への「福音」としての成果もあげてはいるが、安全性や管理の問題、さらに経営破綻に陥る企業も現れるなど、その見通しは決して明るいものばかりではない。
本書では、バラ色の未来ばかりが喧伝される再生医療の、
これら「闇」の部分を克明に描き出し、
二面性をもつ怪物「キメラ」にも似た再生医療に私たちはどう向き合えばいいのかを広く問いかける。
私が再生医療に興味を持ったのは「神への領域」という本を読んだのがきっかけでした。
実家住まいの時読んでいた新聞は地方紙で
この本は全国紙に連載されていた医療ルポのまとめ本。
今回のこの本もそれで
「地方紙がダメだとはいわないけれど、こういうのを知ってるか知らないかは大きいよなあ」
とぼんやり思ったのでした。
(当時はとても衝撃的でした)
そういう経緯があるのでたまーに読みたくなるのです。
再生医療本。
書評をかくにあたって
本のデータをコピペするためにAmazonにいきます。
ものによってものすごくコメントや感想が書かれていますが
この本のように全く書かれていないものもあります。
(たまに誰も読んでないようなのばっか読んでて
自分の書評だいじょうぶかな・・・と思うこともありますけどね)
たぶんそれだけ近くて遠いジャンルが医療ルポなんだろうなあ。
医療現場って、まあ病院ですが
普通の人にはわかりにくい世界で
一瞬だけ関わった事があるのですが
個人病院レベルでもこうめんどくさいことばっかりで。
携帯電話の料金プランとおなじように
「わざと小難しい雰囲気だしてとくか」もあるわけです。
(言い方わるいけど、そうすれば薦めた保険適応外の治療とか薬も使えるし)
具合が悪い不安だ死にたくないよくなりたい長生きしたい
とかく心が弱ってるときの医師の声って
ものすごくありがたいなーと思ったことあるでしょう?
それを悪用してるひとがいるわけですね。
父が病に倒れ、手術をうけてそれを待ってる最中に母に言いました。
「これから変な民間治療とか薦めてくる人とか
もしかしたら納得いかない、おかしいなって治療薦められたら
まず二人で考えて。
即決しないで。
ちゃんと考えて。」
まあ無理でしたね。
やっぱり死ぬかもしれないとなった場合、医師の言葉って絶対で
ボンボンものすごくお高い注射打ってます。
「これなんで打ったの?」
「なんでかなあ?先生がするって言ったし大丈夫だべや」
みんなそんなもんだとは、わかってますけどもね。
ips細胞、ES細胞、体性幹細胞
どう違うか説明してと言われたら一応しどろもどろレベルですが
なんとかできると思います。
でも一般的によくわからんですよね。
もしあなたが、家族がこれらを使えば
死ぬかもしれない病気を克服できるかもしれない。
ただし未承認ですが、保険もききません。
べらぼうにお金もかかります。
どうしますか?
やりますか?
私一個人的には「やらんでいい」と答えます。
でも家族だったら、きっと「おねがいします」と言ってると予想します。
どう考えてもインチキだとしても
もしかしたら、というのにかけてしまうと思うのです。
日本の医療、とくに薬の認証は諸外国に比べて慎重すぎるほどなので
重い病気の方は海外でつかわれてるそれらが国内にないことにたいして
ものすごくやるせない気持ちでいるとおもいます。
そんな時
「再生医療という手があるよ」
とびつくまえに調べる、話し合う、納得したうえで行う、しかないのかなあ
と。
いろんなケースがありましたが、みなさん気持ちは一緒で
「長生きしたいお」「しにたくない」
なんですよね。
無認可、詐欺っぽいとわかっていても
「これしかないから」と門を叩く人が実際いるわけです。
病で食事が食べれない父に、母はものすごくたくさんの食事を用意してるようです。
父にとってはプレッシャーのようですが
母にとっては一刻も治ってほしいという思いからだろうと思うと
何もいえないのです。
どんな治療でもまず医師と相談して、自分で決める。
それしかないのかなと。
明るい医療のニュースの裏側で、それを利用した詐欺のようなことも横行してることを
知っておくのは大事なことと思います。
ますます脚光を浴びる「再生医療」。
それは、幹細胞を使うことで失われた細胞を修復・再生し、
これまで治療困難だった病気やけがにも効果が期待できる「夢の治療法」とされている。
現在はまだヒトに対する治療効果は確認されていないにもかかわらず、
実は水面下では、すでに「未承認の再生医療」は急速に医療現場に「増殖」しつつある。
そのなかには、あやしげなベンチャー企業やコーディネーターらによる「闇ルート」の再生医療もあり、
難病に苦しみ最後の頼みとする人々が多数押し寄せている。
しかし、それらの事例がふえるほど、悲劇も起こるようになっている。
相次ぐ死亡事故、まったく効果が見られないのに繰り返される高額の幹細胞投与手術・・・
そこには、一筋の光明を切実に求める人たちを蚕食しようとする魑魅魍魎たちの姿が透けて見える。
見切り発車した再生医療が暴走する危険を、
謎のベンチャー企業の本社や、死亡事例の遺族をたずねる韓国現地取材も敢行してあぶりだす。
一方で、再生医療の安全性が証明されるのを待っていられない難病患者がいる。
ALS、白血病、脊髄損傷など、ほかに治療の手立てがない人たちにとっては、
再生医療は「ダメでもしかたがない」と覚悟のうえですがりつく、最後の希望なのだ。
さらに、再生医療はビジネスとしての利用価値も大いに高まっている。
その典型例が、出産時の「臍帯血」を保存して、
子どもへの再生医療に役立てようとする「臍帯血バンク」である。
すでに難病治療への「福音」としての成果もあげてはいるが、安全性や管理の問題、さらに経営破綻に陥る企業も現れるなど、その見通しは決して明るいものばかりではない。
本書では、バラ色の未来ばかりが喧伝される再生医療の、
これら「闇」の部分を克明に描き出し、
二面性をもつ怪物「キメラ」にも似た再生医療に私たちはどう向き合えばいいのかを広く問いかける。
私が再生医療に興味を持ったのは「神への領域」という本を読んだのがきっかけでした。
実家住まいの時読んでいた新聞は地方紙で
この本は全国紙に連載されていた医療ルポのまとめ本。
今回のこの本もそれで
「地方紙がダメだとはいわないけれど、こういうのを知ってるか知らないかは大きいよなあ」
とぼんやり思ったのでした。
(当時はとても衝撃的でした)
そういう経緯があるのでたまーに読みたくなるのです。
再生医療本。
書評をかくにあたって
本のデータをコピペするためにAmazonにいきます。
ものによってものすごくコメントや感想が書かれていますが
この本のように全く書かれていないものもあります。
(たまに誰も読んでないようなのばっか読んでて
自分の書評だいじょうぶかな・・・と思うこともありますけどね)
たぶんそれだけ近くて遠いジャンルが医療ルポなんだろうなあ。
医療現場って、まあ病院ですが
普通の人にはわかりにくい世界で
一瞬だけ関わった事があるのですが
個人病院レベルでもこうめんどくさいことばっかりで。
携帯電話の料金プランとおなじように
「わざと小難しい雰囲気だしてとくか」もあるわけです。
(言い方わるいけど、そうすれば薦めた保険適応外の治療とか薬も使えるし)
具合が悪い不安だ死にたくないよくなりたい長生きしたい
とかく心が弱ってるときの医師の声って
ものすごくありがたいなーと思ったことあるでしょう?
それを悪用してるひとがいるわけですね。
父が病に倒れ、手術をうけてそれを待ってる最中に母に言いました。
「これから変な民間治療とか薦めてくる人とか
もしかしたら納得いかない、おかしいなって治療薦められたら
まず二人で考えて。
即決しないで。
ちゃんと考えて。」
まあ無理でしたね。
やっぱり死ぬかもしれないとなった場合、医師の言葉って絶対で
ボンボンものすごくお高い注射打ってます。
「これなんで打ったの?」
「なんでかなあ?先生がするって言ったし大丈夫だべや」
みんなそんなもんだとは、わかってますけどもね。
ips細胞、ES細胞、体性幹細胞
どう違うか説明してと言われたら一応しどろもどろレベルですが
なんとかできると思います。
でも一般的によくわからんですよね。
もしあなたが、家族がこれらを使えば
死ぬかもしれない病気を克服できるかもしれない。
ただし未承認ですが、保険もききません。
べらぼうにお金もかかります。
どうしますか?
やりますか?
私一個人的には「やらんでいい」と答えます。
でも家族だったら、きっと「おねがいします」と言ってると予想します。
どう考えてもインチキだとしても
もしかしたら、というのにかけてしまうと思うのです。
日本の医療、とくに薬の認証は諸外国に比べて慎重すぎるほどなので
重い病気の方は海外でつかわれてるそれらが国内にないことにたいして
ものすごくやるせない気持ちでいるとおもいます。
そんな時
「再生医療という手があるよ」
とびつくまえに調べる、話し合う、納得したうえで行う、しかないのかなあ
と。
いろんなケースがありましたが、みなさん気持ちは一緒で
「長生きしたいお」「しにたくない」
なんですよね。
無認可、詐欺っぽいとわかっていても
「これしかないから」と門を叩く人が実際いるわけです。
病で食事が食べれない父に、母はものすごくたくさんの食事を用意してるようです。
父にとってはプレッシャーのようですが
母にとっては一刻も治ってほしいという思いからだろうと思うと
何もいえないのです。
どんな治療でもまず医師と相談して、自分で決める。
それしかないのかなと。
明るい医療のニュースの裏側で、それを利用した詐欺のようなことも横行してることを
知っておくのは大事なことと思います。
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