ボクたちはみんな大人になれなかった
燃え殻（著）

大人の定義はなんだろう？
と常に思っています。
化粧をしてスーツを着て仕事するのが大人と思っていた時期もありました。
友人曰く子供を産んで育ててこそ大人だといってました。
姪っ子にいい加減落ち着いていい大人なんだからといわれました。
大人ってなんだ？
選挙権？
生理がきたら？
結婚して子供を産んだら？
そんなことばかり考えていきてます。

主人公の20～40代の１７年間の主に恋愛を書いてあるのが本書です。
話題騒然。
帯もまあいろんな有名著名人だらけ。
主人公ががテレビ業界関係者という設定だからなのでしょうか？

読んで思ったのが、桜井亜美に似てるな、でした。
桜井亜美氏は20年くらい前に私がはまった作家で
当時のコギャル文化を色濃く描いたセックスと暴力とファッションと孤独の物語を書いてました。
（検索したら現在も作家をしながら映像を作っていらっしゃいました）

そんな雰囲気、刹那的なものがありました。
ゆっくりとひとりの男の17年の日常と時折起こる事件と出会い。
著者の自伝的なことも含まれているのだろうと訪仏させる文章です。


誰かを好きになって、気持ちが通じて一緒にいて、抱き合ってそれに安堵したり
でもすきだから我慢できなかったり、わけもなくとった行動が相手を傷つけていたり。
そういう思い出は別れた当時よりも年月を経た頃合いに思い出し
それが自分をふかく深く傷つけてしまうのはなぜなのでしょうか？
もう交わることがないかもしれないひとを思い
でもその人と交わったから今の自分がいる。
そのことに感謝する。
そうやって自分の気持ちに整理をして蓋をしていきていく。
思い出にずたずたになっても、それでもそれはいまの自分のひとかけらになってることを
忘れないように。
そんなことを思った読後でした。



登録情報

単行本: 160ページ
出版社: 新潮社 (2017/6/30)
言語: 日本語
ISBN-10: 4103510110
ISBN-13: 978-4103510116
発売日： 2017/6/30
梱包サイズ: 19 x 12.4 x 1.4 cm


内容紹介

あの頃の恋人より、好きな人に会えましたか?
糸井重里、大根仁、小沢一敬、堀江貴文、会田誠、樋口毅宏、二村ヒトシ、
せつな痛さに悶絶!
web連載中からアクセス殺到の異色ラブストーリー、待望の書籍化。

(あらすじ)
17年前、渋谷。大好きだった彼女は別れ際、「今度、CD持ってくるね」と言った。
それがボクたちの最終回になった。17年後、満員電車。
43歳になったボクは、人波に飲まれて、知らないうちにフェイスブックの「友達申請」を送信してしまっていた。
あの最愛の彼女に。
とっくに大人になった今になって、
夢もない、金もない、手に職もない、二度と戻りたくなかったはずの“あの頃"が、なぜか最強に輝いて見える。
ただ、「自分よりも好きになってしまった人」がいただけなのに……
各界で“オトナ泣き"続出、
web連載中からアクセスが殺到した異色のラブストーリー、ついに書籍化。
（Amazonより