イベリコ豚を買いに
野地 秩嘉 (著)
登録情報
単行本: 253ページ
出版社: 小学館 (2014/3/31)
言語: 日本語
ISBN-10: 4093883653
ISBN-13: 978-4093883658
発売日: 2014/3/31
商品パッケージの寸法: 19 x 13.6 x 2.2 cm
内容(「BOOK」データベースより)
前代未聞のハム作りもスタート!?
本当にどんぐりを食べているのか?
イベリコという町はどこにあるのか?
安売りセール品は本物か?
幻の豚を追ってスペインへ!
現地で明かされた驚くべき事実の数々…。
4年にわたる徹底取材!傑作「食ノンフィクション」。
(Amazonより)
「イベリコ豚すごいよー。見に行こうよ!」と一方的に誘われて
気づいたら豚肉を大量購入することになりました。
なので売ることにしました。
この3行です。おかしい。どうしてそうなった?
でも。あの場にいたら、そういうかもしれない。男なら。
読み終わって冷蔵庫を開けて
豚肉ときのこと玉ねぎをさっと炒めてジンギスカンのたれ(これしかなかった)
でさっと味付けして食べた。
普段は鶏を好んで食べてるので、偶然にたまたま買った豚肉だった。
おいしい。
でもこれよりも美味しい豚がいるのかー。
フライパン片手に皿に盛る前につまみ食いしながら思った。
そもそもだ。
イベリコ豚がどこの豚か知らない。
生ハムは好きだけど、その生ハムの食べ方じたい間違っていて
始終「ひゃー」「そうだったのか!」とふせんを貼る手が止まらず
久しぶりにふせんだらけの本となった。
たぶんこの本を読んだ普通の人、
精肉業界に携わってない人はみんなそうだと思う。
わたしたちはこのイベリコ豚だけでなく
豚じたいを知らなすぎると思う。
そしてスペイン(そうイベリコ豚はスペインです!)の屠畜現場の方々は
誇りをもっている。
日本の場合、歴史的に屠畜に携わる方々は暗黙のルールというか
暗部があったりするらしい。
(世界屠畜紀行などに詳細載ってますので興味ある方はぜひ!)
この本によるとスペインの場合真逆で誇り高い仕事だとか。
しかも日本だと食事は肉か魚か卵がメインになって
副菜は野菜もりもりー!が当たり前ですが
スペインは前菜が肉、メインも肉!
肉&肉!これが普通であるとか。
素晴らしい・・・
でも私の胃袋は耐えられなそうである。しょんぼり。
ところ変われば、である。
前半は肉を買うことにして現地に赴き
現地の農家さんがどれほど豚を誇りに思っているか。
後半はじゃあ、どう売ろう?
前半だけだと正直どこにでもあるルポタージュにさえ思える。
この本が素晴らしくブラボー!なのはこの後半である。
筆者がどんどん変わってゆく。
周りのひとによって、素人がビジネスマンになってゆく。
人間同士のつきあいとか、ものすごくたいせつなこと。
ものを売るということはどういうことか、それも含めて学んでいく。
変わってゆく。
当時はものすごく不安だったと思う。
でも、まわりのひとがほんとうにいいひとでよかった。
これは今まで筆者がまいた種が育ったんだと思う。
このイベリコ豚にかかわる前に無意識にまいた種が。
人徳とか、信頼とか、そういうもの。
商品化して、食べて、「やれやれ」のシーン。
読んでるこっちもものすっごく、ほっとした。
おもしろい本です。
肉の輸入について、
標品開発、
仕事について、
読み方次第でいろいろ感じれる本です。
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