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2014/07/11 (Fri) 09:29

ねじれた絆―赤ちゃん取り違え事件の十七年
奥野 修司  





文庫: 437ページ
出版社: 文藝春秋 (2002/10)
ISBN-10: 4167656418
ISBN-13: 978-4167656416
発売日: 2002/10
商品パッケージの寸法:  15 x 10.8 x 2 cm


内容紹介

病院で取り違えなんて嘘だよね。私はお母さんの子だよね
小学校入学直前の血液検査で、出生時に取り違えられたことが発覚。
他人としか思えない実の親との対面、そして交換。
「お家に帰りたいよう。」子供たちの悲痛な叫び―。
沖縄で実際に起こった赤ちゃんの取り違え事件。
発覚時から、二人の少女が成人するまで、
密着した著者が描く、家族の絆、感動の物語。

(Amazonより




17年。
生まれて高校生になる年月である。
5歳になる頃、自分の子供が実の子供ではないと知り
取り違えられた二組の夫婦を17年間追ったポタージュである。

作中で妹が母に宿題を問うシーンがある。
「北の反対は?」
{そんなの、たき、でしょう!」
実際の答えは南であるのだが
これがすべてを物語ってるような気がした。

いつまでも娘に寄り添って欲しい戻ってきてほしいと語りながらも
優しい言葉ひとつかけない両親。
母は酒浸り、父は母の姉と不倫の揚句子をもうける。

目の前に育ての親がいて、その母は知らない子と仲睦まじくいたら。
自分の両親は上記のようだったら。
ある意味ネグレクトで、彼女が本当の親をすてるのも当然だと思う。
父は娘を二人とも持っていかれたと嘆く。
不器用だとかそんなのどうでもよくて
娘と向き合うことをしなかった愚かな男と思う。

子育てはなにが正解かわからない。
だからといって育ての親が必ずしも正しかったとは思わない。
彼女らの本当の娘はひとりだちをしないまま今に至るのだから。
(子供を産む=ひとり立ちとはいえないとおもう)


おそろしいのは、取り違えられた彼女の子まで
取り違えられる寸前だったこと。
これは過去の話ではなくいつでも起こりうることなのだ。

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